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17冊目 短編工場 集英社文庫編集部編

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  これも買った記憶はないので、妻の本だろう。 この本は有名著者が小説すばるで発表した短編を集めた短編集だ。 どれも読み応えがあり、感動したり怖くて鳥肌が立ったり味わい深かった。 各話おぼろげながらも「あれ、このシーンまえも想像したことあるかも」 っていうシーンがあったので、前に一度よんでいるんだろう。 特に気に入った話は 「ここが青山」奥田英朗 旦那の勤め先が倒産して主夫になり、妻が働きにでる夫婦の役割逆転するお話だ。 それなりに2人とも生活を楽しんでいる様子がなんとなく好きで 市民をいじめる警察官「バガポリ」のあだ名センスにクスっときた。 「川崎船」熊谷達也 これは感動した話だ。タラ漁が主産業の一帯を舞台に一人の青年がどのように 船や人生を舵取りしていくかっていうお話だ。 最後に感動して通勤電車の中でウルウルしちまった。 短編集だと一冊のストーリーの比べて内容忘れやすい気がするので、 数年たったらまた普通に楽しめると思う。良書なのでそれまで大事にしまっておこう。

16冊目 世界最高の話し方 岡本純子

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  この本について語る前に、読書姿勢に変化があったことを記しておきたい。 この間、人生で初めて複数の本を同時進行で読んでいく「併読」をした。 普段の読書スタイルは1冊読み切るまでは、他の本には浮気しない紳士的な態度で 読書に臨んでいた。 なぜスタイルの変化があったか。 それは本を耳から聞けるアプリ「Audible」の導入だ。 いま2ヶ月お試し期間中だから色々聴いている。 聴く読書は家事中にもできるのが気に入っている。 皿洗いや洗濯物の干しや畳みの時に聴いている。 ざっと聴いた作品を並べると ・「流浪の月」凪良ゆう ・「墨のゆらめき」三浦しをん ・「そして、バトンは渡された」瀬尾まいこ 流浪の月は不幸な展開ばっかなので、聴き進めるのが億劫になり、結果的に併読が捗った。 墨のゆらめきは起伏豊かで飽きなかったので、今回テーマの「世界最高の話し方」はほとんど放置で聴き進めた。 そして、バトンは渡されたは、なんか事件あんのかな?を期待して聴き進めてたら、 これといった事件はなく終わってしまった。まぁ幸せになって何よりだ。 こうして浮気性な読書スタイルで挑んだ「世界最高の話し方」の方に話を移していこう。 この本は妻の本だ。 早い人なら数時間で読めてしまうのではないだろうか。 それぐらい文字数が少なく、改行が多く、視覚的にわかりやすく書かれている。 中身はエリートに話し方指導をした著者の経験からくるメソッドを語ってる感じだ。 まぁよくある類いの本。俺の予想、この著者は世の偉い「オジサマ」を相手にしすぎて、 おやじギャグが好きそうってことだ。 雑談の進め方アドバイスに「ど」の使い方を説いている節がある。 ・どのように ・どうしたら ・どのくらい ・どんな だとか「ど」で始まる質問は自分のことを聴かれてるのでノってしゃべってくれるそうだ。 締めの一言にオヤジが滲み出てくる。 「「どう」を知れば、動じません」「大切なのは「ど」力」 経営者のオジサマは喜びそうだよな。 それ以外にも料理における「さしすせそ」みたいな覚え方で いろんなメソッドが紹介されるぞ。 こういう自己啓発本って当たり前だけど、困ってるときに読む本だから 人前でしゃべる機会もなく、それに課題を感じていないとなると イマイチ内容刺さってこないんだよな。 あまりにも中身薄くて胡散臭いって訳ではなかったから、話し方について勉強

15冊目 夢にも思わない 宮部みゆき

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 この本の持ち主も妻だ。でも買った記憶はないらしい。実家から持ってきたものかもってことらしい。 手に取った理由は、宮部みゆきだから。 宮部みゆきの「火車」は大好きだ。買って今も本棚に置いてあるから いつかこのブログで紹介もするだろう。 さて、本書を読んですぐに気づいたのは、 あれこの本なんかの続編だ。1作目がある前提で書かれてるな。ってことだ。 シリーズものを途中から読むのは人生で初めての経験になった。 完全に繋がってるわけではなく、きっと登場人物や世界観だけが地続きになってるくらいなんだろう。読み進めても不都合はなかった。 中1の男女が探偵ごっこで殺人事件の背景を明らかにする話だ。 これはミステリーに分類されるのか?ミステリーってつづきが気になる代表だから、 どんどん読み進めてしまい、2日ほどで読み終えてしまった。 逆に、つづきが気にならない本は読んでて辛くなってくる。 前回紹介した石の扉はストーリー仕立てになってる訳ではなく、 時系列で紹介してるわけではないので、全然次ぎが気にならないのだ。 その点はこの本は次が気になり、サクっと読めてしまい 話の前半の記憶もまだまだある内に、こうして感想文を書き始められるんだから ミステリー小説はこのブログ向きなのかもしれない。 この本で特に印象に残った一節を紹介する。 特にストーリーに関係してるわけではなく、ただ単純に宮部みゆきの 言い回しの面白さ鋭さが表れた箇所だ。 俺もこういうバカでもわかる、 わかりやすくて切れ味鋭い文章書いてみたい。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 女の子は、「わたし」と言うときと「あたし」というときで目つきが変わる。どっちに目つきが男にとって好ましいものなのか、わかるころには僕はもう立派なおっさんになってるだろうし、女の子の目つきを読む必要さに迫られることもなくなっているだろう。練習に練習を重ねて予選通過基準をパスするだけの技量を身につけることができたと思ったら、年齢と体重が参加者規定をオーバーしてるわけ。そうするとコーチになるしか道はなく、だからこそ、おっさんというのはみんな例外なく説教好きなんだ。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー これ主人公の緒形くん(中

14冊目 石の扉 フリーメーソンで読み解く世界 加治将一

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  読むのに1週間もかかっちまった。 これは妻の本だ。買ってきたのか会社で処分品だったのをもらってきたのかだったと思う。 フリーメーソンが世の中にどれくらいはびこってるか、 世界の歴史的な革命とかに影響を与えたか、が書いてある。 おれは秘密結社とかフリーメーソンとか興味薄なので、 へぇーそうなんだ。ぐらいしか感想がない。 フリーメーソンがどれだけ影響力があるのかはなんとなく書いてあるが、 加入したら個々人にどんなメリットがあるのか、日々の活動については あっさりとしか記述がない。 で多分、社交場に繰り出すエリート層なら人脈作りに大きなメリットがあるんだろうが、 おれの今の生活だと、偉い人と知り合いになれたところで、 なにかビジネスに繋がるとも思わない。 それに話してて面白いヤツってのは、わざわざそんな所に行かなくても 身の回りにいっぱいいるもんな。 もしおれがメーソンにふさわしかったら、誰からともなく勧誘があるんだろう。 まだアムウェイの勧誘すら受けたことないけど。。 フリーメーソンの実態解明はそのときまでに取っておくことにするよ。